香りだけでは届かない想い。触れることを選んだ理由

「なぜケアを始めたの？」

「先生、どうしてケアを始めたんですか？」

レッスンにお越しの生徒さんにそんなふうに聞かれることがよくあります。

確かに、私はもともと香りを通して活動し
セラピーをしてきたので、
人の身体に直接触れるケアを始めたことに驚かれる方も多いんです。

その理由を、少しお話ししようと思います。

触れることへの抵抗感

実は私、ずっと触れること、触れられることに抵抗がある人間でした。

小さい頃から家族とのスキンシップの記憶がほとんどなく、
妹が母の膝の上で甘えている姿を、
少し離れた場所からただ見ていたのを覚えています。

そのうちに、触れること自体が自然ではなくなり、
人との距離をどう取ればいいのか分からないまま大人になりました。

香りだけでは届かない想い

でも活動を続けていくうちに、
香りだけでは届かない領域があることに気づきました。

深い疲れや、言葉にならない感情を抱えている人がいても、
香りだけでは十分に寄り添えないことがある。

そんなとき、ふと自分に問いかけたんです。

「セラピストとして大事な手段から逃げていいのか」

迷いと決意

触れることが苦手な自分が、施術をするなんて――
最初はとても怖かったです。

でも、目をそらしてはいけない気がしました。

香りと同じように、タッチにも「安心を伝える力」がある。
そう思えたとき、勇気を出して一歩踏み出そうと決めました。

ケアを通して知ったこと

実際にケアを始めてみると、
言葉では伝えきれないものがあることに気づきました。

ケアを受けてくださった方から、こんなご感想をいただきました。

「始まって５分でリラックスしたのか
深い海の底に沈んでいくようにとても気持ちが良かったです。
ほとんど記憶はないのですが、終わってからの体の緩みも、
肌のもちもち感も素晴らしかったです！ぜひ定期的に受けたいです。」

「とにかく、寝るつもりは全く無かったが瞬殺で寝落ちした。
丁寧にヒアリングして今の私にぴったりな香りを選んでくれたことも、
深い眠りに繋がったのだと思います。
デコルテ、フェイシャルだけとは思えない最高の癒しでした
また、終えた後、顔の明るさが1段明るくなったのを実感しました。
ありがとうございました」

「たっぷりのオーガニック化粧品を使ってのケアはとても贅沢で満足感がありました。
強いマッサージとかは無いのに、終わった後にしっかりリフトアップされていたので驚きました。
１週間経ちましたが、肌のもっちり感もリフトアップされたハリも続いています。
継続して受けたいと思うケアでした」

触れることでしか伝わらないものがある――
その言葉の意味を、私自身も毎回お客様から教えていただいています。

ただ手をそっと置くだけで、
「大丈夫」という想いが伝わる瞬間があります。

触れることでしか伝わらない、言葉ではない時があることを知りました。